【第4章　GIFファイル】

4.1 概要

(1) ファイル拡張子

「Graphics Interchange Format」より「.GIF」。

(2) 用途

CompuServeネットワーク上で画像データをオンライン転送するために開発され、コンピュータ通信における事実上の標準形式となっています。

(3) 開発者

CompuServe Incorporated社が開発し、同社が著作権を保有しています。(ただし、LZW圧縮法の特許はUNISYS社が保有しています)

(4) 特徴

• 画像データのオンライン転送向けに設計された、非常にコンパクトで効率的な形式です。
• 異なるハードウェア間で容易に画像データを交換することができます。
• モノクロから256色カラーモデルまでのイメージデータを保存することができます。
• インタレース方式での表示、特定のカラーパレットの透過色扱い、複数のイメージデータの連続表示(簡易アニメ表示)やオーバーレイ表示、テキストのオーバーレイ表示など、オンライン転送向けの様々な機能をサポートしています。
• イメージデータは可変長コードLZW圧縮法によって圧縮されて保存されます。
• 可変長コードLZW圧縮法の性質により、モノクロあるいは２色カラーマップモデルのイメージデータを保存する場合は、TIFFなどの固定長コードLZW圧縮法に比べて圧縮率が多少悪くなります。
• GIFの仕様は公開されていて、CompuServeネットワーク上で仕様書を自由に入手することができます。
• 1987年に発表された旧バージョン87aと、それを拡張した現在のバージョン89a(1989年発表)の２つの仕様があります。

(5) 独断と偏見の短評

GIFはよく考えられたコンパクトな画像形式であり、BMPやXWDのように特定のOSの標準画像形式ではありませんが、パソコンやワークステーション上の多くのアプリケーションがサポートしており、モノクロから256色カラーマップモデルまでの画像データを交換する場合の、一般的な標準形式となっています。

しかしLZW圧縮法の特許を所有しているUNISYS社の方針変更に伴い、GIFを処理するソフトウェアだけでなく、GIFを使ったウェブページにもロイヤリティが必要という事態となり、最近は標準形式としての地位がゆらぎ始めています。 インターネットの標準化を行う団体であるW3C(World Wide Web Consortium)は、この事態に対応するため、GIFに代わるフォーマットとしてPNGというフォーマットを提唱し、その普及に努めています。 GIFを設計したCompuServe社に罪は無く、全てはUNISYS社の暴挙に起因していますが、同社がその方針を改めない限り、今後、GIFはPNG等の他のフォーマットで取って代わられ、徐々に廃れていくものと思われます。

UNISYS社の暴挙に抗議する意味をこめて、このサイトでもGIFをPNGに切り替えることにしましたが、これがまたけっこう面倒なのです。 う〜ん、UNISYS社のイケズーーーーーッ！！！p(~O~)

最終更新日：2001年5月1日 　第3章へ 第2節へ

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