コンピュータで画像を表現する方法は、大きく分けて2種類あります。
ひとつは画像を表現する媒体、例えばブラウン管を方眼紙のような格子状に分割し、各々の格子ごとの色と明るさをコントロールすることによって画像を表現する方法で、これを「ビットマップ表現(bitmap representation)」といいます。
これは少女マンガなどでよく見られる、たくさんの点(ドット)で絵を描く「点描」のような方法で、人間にとっては気の遠くなるような面倒な作業ですが、コンピュータにとっては比較的容易な方法です。
もうひとつは画像を直線や曲線の集まりとして表現する方法で、これを「ベクトル表現(vector representation)」といいます。 これは人間が普通にマンガを描く時のような方法で、コンピュータではXYプロッタで図を描く場合が代表例です。
コンピュータのグラフィックエディタのうち、ペイント系のソフトはビットマップ表現を利用しており、ドロー系のソフトはベクトル表現を利用しています。
しかしコンピュータ画面はビットマップ表現が用いられていますので、コンピュータ画面に表示する場合は、ベクトル表現されたものも最終的にはビットマップ表現に変換されて表示されます。
そこで、ここではビットマップ表現を中心にして説明することにします。