手の指にはそれぞれ面白い名前が付いてますが、薬指はなぜこんな名前が付いたのでしょうか?
人差し指が人を指さすのに使われたのと同様、昔、塗り薬を塗る時は主に薬指を用いました。 薬指の古い呼び名は「薬師指(くすしゆび)」つまり「医者の指」で、医者が薬指を使って薬を塗ったので、普通の人もそれを真似るようになったようです。 薬指のもっと古い呼び名は「名無し指」で、これは薬指には魔力があると考えられていたので、その名前を直接呼ぶのを避けたことに由来します。 薬指に魔力があるという考えは世界中にあり、西洋で、やはり魔力を持つと信じられていた指輪を薬指にはめるのもこの考えに由来します。
また薬指は「紅さし指」とも呼ばれ、口紅を塗る時にも使われました。 現在でも、女性が口紅を直したりする時に薬指を使うことがありますよね。 薬指を使って紅を引く女性の仕草は、そこはかとなく色っぽさが漂ってなかなか良いものです。
ちなみに指にはそれぞれ固有の役目がありまして、小指は特別な人(たいていは異性)のことを意味し、親指は「Good!」というサインだったり、人差し指と協力して「OK!」というサインだったりし、中指は性的な意味から転じて、脅し文句のサインになったりします。凸(-"-)
「草野球」はあるのに、「草サッカー」はなぜ無いのでしょうか? 子供に質問されて、ちと答に困っています。
「草野球」や「草競馬の「草」は「本格的なものに準ずるもの」という意味の接頭語的な言葉で、近所の子供やオジサンが野球や競馬をする時は、ちゃんとしたグラウンドではなく、雑草が生えた野原ですることが多いことからきています。 したがって子供が近所の野原でサッカー遊びをすれば、それはれっきとした「草サッカー」です。 事実、草サッカーをやっている子供たちが全国から集まって対抗試合をする、「全国草サッカー大会」という大会が毎年開かれています。 しかし、日本ではサッカーは野球ほど盛んではなく、「草サッカー」と呼べるような遊びをあまりしませんので、「草サッカー」という言葉も一般的ではないのだと思います。
外国では逆に「草野球」に相当する遊びは少なく、「草サッカー」や「草バスケット」に相当する遊びが多くて、それらは「ストリートサッカー」や「ストリートバスケ」などと呼ばれているそうです。 世界的に見れば野球は非常にマイナーなスポーツであるのにひきかえ、サッカーは最もメジャーなスポーツであり、サッカーのワールドカップはオリンピック以上に規模の大きな世界最大のスポーツイベントです。 日本にもJリーグができましたから、これからは「草サッカー」がもっと盛んになるのでないかと思います。
ちなみに昔の権力者は、民衆のことを雑草に例えて「民草」などと侮蔑的に呼びましたが、雑草にはしぶとくてバイタリティがあるというイメージがありますので、民衆側でも自分達の運動を「草の根運動」とか「草の根民主主義」などと呼んでいます。 我々がやっている「草の根ネット」も、ある意味で草の根運動の一種でしょうね。(^_-)
題名を忘れましたが、珍説ばかり集めた本を読んでたら、「1年は12ヶ月、1時間は60分というように、12進法または60進法を使うのは、その昔、人間の手の指が6本あったからだ」という説が書いてありました。 この説は本当でしょうか?
日時と角度に60進法と12進法を使うのは、1年がほぼ360日あり、その間に月が約30日の周期で、ほぼ12回満ち欠けすることに由来すると考えられています。 つまり、360、30、12、10(両手の指の数)、5(片手の指の数)の公倍数および公約数として便利な60が、時間の計算に用いられるようになったというわけです。 さらに天空における太陽の位置がほぼ360日で1周することから、1周の角度が360度と定められ、天空が1日にほぼ1周することから、1日が24時間(古代には12時間)と定められました。 こうしますと、天文と時間の計算に便利なんです(ちなみに、1ダースを12としたのもこれに由来します)。 ですから角度の呼び方として、場合によっては”○時○分”と時間の単位で呼ぶことがありますよね。
面白いことに、このような60進法はメソポタミア文明を始めとして色々な古代文明に共通の現象であり、しかもそれぞれ独立に発明された可能性が高いと考えられています。 もし人間の指が6本あったら、12進法は生まれても、60進法という発想は生まれなかったでしょうね。 もちろん、現在までに発見された人類の化石には6本指のものは無いという、ミもフタも無い直接証拠もありますけど……。(^^;)