1036番の書き込みの図にある、pre-mRNAの左端の「5'UTR」と右端の「3'UTR」は非翻訳領域(untranslated region)であり、遺伝情報を保護する蓋のようなものです。「5'」と「3'」というのは核酸(DNAとRNA)の構成成分であるリボース(五炭糖)の炭素原子の位置のことで、酸素原子から時計回りに数えて3番目の炭素原子の位置を3'位といい、4番目の炭素原子に結合したもうひとつの炭素原子の位置を5'位といいます。 リボースの1'位に塩基が結合した化合物をヌクレオシドといい、ヌクレオシドの5'位にリン酸がエステル結合した化合物をヌクレオチドといいます。そしてヌクレオチドのリン酸が隣のヌクレオチドの3'位に結合し、それが鎖状に長く連結してポリヌクレオチドになったものが核酸つまりDNAやRNAです。 このためDNAやRNAの左右の端は、リボースの5'位または3'位に別のヌクレオチドが結合していないことになります。これを「5'端」または「3'端」と呼び、5'端側を上流、3'端側を下流と呼んでDNAやRNAの向きを決めています。 DNAやRNAの向きを上流(upstream)、下流(downstream)と呼んでいるのは、塩基配列を上流から下流に向かって解読すると正しい遺伝情報になるからです。これはデータ通信において、ビット流(bit stream)を流れのまま読むと正しいデータになり、反対から読んでも正しいデータにはならないことに似ています。 BIT STREAMといえば、遠い地平線が消えて 深々とした夜の闇に心を休める時 遥か雲海の上を音もなく流れ去る気流は 限りない宇宙の営みを告げています。 満天の星をいただく果てしない光の海を 豊かに流れ行く風に心を開けば 煌く星座の物語も聞こえてくる 夜の静寂(しじま)の何と饒舌なことでしょうか。 光と影の境に消えていった 遥かな地平線も瞼に浮かんでまいります。 日本航空があなたにお送りする音楽の定期便 ジェットストリーム。 皆様の夜間飛行のお供を致しますパイロットは 私 城達也です
という印象的なナレーションで始まるFMラジオの名番組「JET STREAM」を、往年の深夜放送ファンは懐かしく思い出すことでしょう。僕も青春時代にこの番組を聴いて、海外旅行に憧れたものでした。 名ナレーター・城達也氏はこの番組のパイロット役を25年間続け、それを辞した2ヵ月後に鬼籍に入りました。そして現在では日本航空も鬼籍に入りかかっていますが(^^;)、この番組はパイロット役とスポンサーを変えて現在でも続いています。しかし若かりし頃に聞いた城達也氏のナレーションの印象が強すぎるせいか、氏がパイロット役ではないこの番組を聴いてもいまひとつしっくりきません。(~.~) 夜間飛行の ジェット機の翼に点滅するランプは 遠ざかるにつれ 次第に星の瞬きと区別がつかなくなります。 お送りしておりますこの音楽が 美しくあなたの夢に溶け込んでいきますように……。 ではまた 午前零時にお会いしましょう。 おやすみなさい
とものり