LZ77符号の復号化手順は以下のとおりです。
NとFは符号化時と同じ値を用いる必要があります。 そのためには最初からNとFをある定数に固定してしまってもかまいませんし、NとFの値を符号化したデータ中にオーバーヘッドとして追加してもかまいません。
LZ77符号を応用した圧縮アーカイバLHAは、スライド窓の大きさが異なる数種類の圧縮法をサポートしていて、それらを「-lh5-」や「-lh6-」といった識別コードによって区別しています。
最初の記号は本来は「00<最初の記号>」であり、この作業はその符号を復号したことに相当します。
例えば 「mpx」という符号の場合、参照部のオフセットmから始るpバイトを符号化部の先頭からコピーし、その後にxをコピーします。 mとpがどちらも0の場合は、一致しない最初の記号を符号化部の先頭にコピーします。
また下図のように、コピーする記号列が符号化部にまで入り込む場合もあります。 例えば「(N-3)5d」という符号の場合、オフセット(N-3)から始る3バイトを符号化部の先頭にコピーし、その後にコピーしたばかりの符号化部の先頭の2バイトをコピーし、さらにその後にdをコピーします。
最後の符号が「mp」だけの場合は、参照部の記号列をコピーし、それを復号して終了します。
例として、符号化の実例で符号化した「a71b71c73d73e77f73」を前節の手順に従って復号化してみましょう。